知床半島沖で沈没した遊覧船kazu1(カズワン)の船体引き上げを、民間のサルベージ会社に依頼するよう日本政府が要請。
それを受けて、海上保安庁は行方不明者の捜索のため、民間の専門業者と契約したことを明らかにしました。
海底100m領域に沈没しているkazu1(カズワン)の引き上げに係る費用、保険会社はどこなのか、保険金の補償についても話題になっています。
この記事では、カズワン(kazu1)の
- 保険会社
- 引き上げ費用
- 保険金の補償範囲
- 慰謝料
について、調査していきます。
カズワンの保険会社や引き上げ費用
4月23日に知床半島沖で事故が発生、乗組員全員の救助が急がれています。
その後の調査が難航しているなかで、日本政府が民間業者に引き上げの要請を発表。
海難救助と海洋工事を専門とする民間企業「深田サルヴェージ」と契約を結びました。
知床半島沖の観光船事故で、「カズワン」が沈んだ場所が特定されましたね。引上げができる実績やノウハウを持った会社といえば「深田サルベージ建設株式会社」です。この会社はサルベージ船をいくつも保有していますね。https://t.co/YzDE0Ct6gs 機会があればサルベージ船を間近で見たいです。
— 金子英明(理不尽なお金の問題を解決へと導く専門家) (@hideaki_kaneko7) April 29, 2022
保険会社
坂巻本部長によると、観光船「KAZU1(カズワン)」を所有する知床遊覧船の桂田精一社長は、「乗客1人につき上限1億円の対人賠償保険に入っているようだ」と話しています。 保険会社担当もなんで調査しなかったのか詰められるぞこれ https://t.co/Gi7uR4P1gB
— ハニービー (@3od1sBGnIYtqSXm) May 2, 2022
カズワンの運営会社社長は、補償問題に関して弁護士を伴い、加入する保険会社との話し合いで乗客家族の方への賠償補償額を一人一億円として、進めていることを説明しました。
国土交通省でも、その内容を鑑みて一歩前進したというコメントがあり事故関係者や捜索船をだしている地元の漁業者らもひとまず安どしているのではないでしょうか。
観光船業を行うためには、そもそも加入が必須の「船客傷害賠償責任保険」があるようです。
自動車でいう「自賠責」に当たります。
仮に、任意保険の賠償責任補償が適用されない場合は、最低でも3千万円が被害者遺族に支払われることになります。
どこの損保会社かは特定できていません。
考えられる損保会社
国内大手損害保険会社を挙げてみました。
今回のカズワンの事故で、運営会社が加入している保険会社は以下の三社から考えられると思います。
日本国民の9割が加入している有名な損保会社ですね。
- 三井住友海上火災保険
- 東京海上日動火災保険
- 損害保険ジャパン
現時点においては、損保会社の特定はできておりません。
引き上げ費用や方法
深田サルヴェージでは、潜水士による潜水は5月中旬以降になる見込みという見解を示していて、水難学会によりますと船体引き揚げを6月~8月くらいの期間を想定しているということです。
9月以降は、低気圧がだんだんと増える時期に入ってくるので、捜索条件としたは芳しくないという見解があるようですね。
5月2日に、深田サルベージ会社の作業船新日丸が鹿児島から出向し5月7日に知床周辺の現場海域に到着しています。
潜水による捜索の費用として、8億7700万円に上るということですが、今回の契約に船の引き揚げ費用は含まれていません。
あくまで、潜水による捜索の費用の費用としてです。
引上げ費用にどれだけかかるのというところですが、現時点で具体的な費用は明かされていません。
サルベージ船はどんなものか参考になる資料としてご覧ください。

2012年2月に開通した、東京湾のゲートブリッジ(江東区⇔大田区)をご存じでしょうか。
こちらの橋げたの工事を担ったのが、サルベージ船なんです。
クレーンが何本ものワイヤーを吊り下げているのが確認できると思います。
このサルベージ船の引き揚げ能力がハンパないんです。
この時の橋げたは、片方5000トンというとてつもない重さでした。
5000トンの重さを持ち上げるのってどんな??
てなりますよね。
それ以上の能力を持ったものもあります。
当時、左右(江東区⇔大田区)から橋げたの接続を同時に行うために、これを2基使い作業しました。
今回の、知床遊覧船についての引き上げですが、船体重量が19トンと比較的小重量と考えますので、大型のサルベージ船は必要ありません。
ですが、100mの海域から引き上げるわけですがから、水圧を考えた荷重を考慮しなければなりませんが、引き上げに必要なサルベージ船は、九州から知床に向けて出発しています。
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/36257
保険金の補償範囲や慰謝料
保険金の補償範囲については、まず保険金が下りることを前提にして考えてみたいと思います。
保険金の補償範囲や慰謝料
カズワン運営会社社長は、4月27日の記者会見で保険に入っていることを明らかにし、「今回は乗っていた1人につき1億円。66人乗りなので最大66億円」などと説明していたと、ネットの情報にありましたが、加入保険の約款を見る限り、”66億円”と言う数字は、あり得ない金額だと思います。
ひとり1億円として、本船には26人乗船していましたので。単純に26億円の保険金額になります。
また、弁護士からは事故の補償だけでなく、家族に対する慰謝料の支払いについての話もあったということですので、実現に向けて前進して欲しいですね。
保険金が下りない可能性
国土交通省への確認によると、知床遊覧船が国に届け出た「安全管理規定」の運航管理者の欄に豊田船長の名前はなかったとし、ずさんな安全管理が浮き彫りになっています。
また、知床遊覧船の安全管理規定によると、船長は運航管理者(社長)にルート上の定点を通過した時間を報告すると定めているが、過去の複数の運航で空欄が目立ち、船との連絡や記録を日常的に怠っていた可能性がある。
このような、説明の付かない安全管理について、保険会社はどのような判断をするのか。
事故の場合、保険が下りまでには時間がかかりす。
社長は、二人の弁護士を雇ったようですが、果たして1人につき1億円が支払われるのかどうか、きになるところですね。
まとめ
この記事では、カズワン(kazu1)の
- 保険会社
- 引き上げ費用
- 保険金の補償範囲
- 慰謝料
について、調査してきました。
サルベージ船の凄さを理解できたと思います。
言ってみればこれも、道具のひとつでありますので、人力では及ばない工事や事故処理などの手助けになる機会として認知できたのではないでしょうか。
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